全部わからなくても、資本主義には乗っておく

FIRE計画

「投資を始めたいけど、全部理解してからじゃないと不安」 そんな声を、これまで何度も聞いてきました。 僕自身も、かつては“完璧に分かってから始める派”でした。

でも今は、“全部を知ること”よりも、“流れに乗ること”の方が大事だと思っています。 なぜなら、この世界は資本主義という巨大な仕組みで動いていて、 わかっていようがいまいが、置いていかれる人は置いていかれるからです。

本記事では、「難しいことがわからなくても投資していい理由」、 そして僕が大事にしている「納得感」と「情報との距離感」について正直に書いてみました。

この記事を読み終える頃には、 「理解が不完全でも、一歩踏み出していい」という勇気が湧いているかもしれません。

まだ投資先に悩んでいる方は、過去記事「なぜ僕はS&P500に賭けるのか~迷いと割り切りの記録」もあわせて読んでもらえると、判断のヒントになるかもしれません。


僕は経済の専門家じゃない。でも投資している

ETFの定義? 正直よくわかっていません。 でも「リアルタイムで売買できる投資信託で、手数料が比較的安い」──その程度の認識はある。 金利も「投資商品の年間リターン」くらいの理解です。

それでも投資しています。 なぜなら、「リスクとリターンはトレードオフ」という本質だけは理解しているから。

よく「低リスク高リターン」を謳う商品はありますが、それこそ注意が必要です。 うまい話には裏がある。 表面上の数字だけではなく、その裏にある仕組みや前提を自分なりに納得できるかどうかが大切だと思っています。

逆に、低リターンの商品の落とし穴は、“時間”というリソースを無視していること。 どれだけリスクが小さくても、人生の貴重な時間が消費されるなら、 それは決して安全とは言い切れない。

リスク許容度の範囲内で投資する。失敗しても、自分が働ける年齢なら取り返せる。

つまり、収入の範囲内での失敗は“実質ゼロコスト”という考え方もできます。 (※もちろん、それは“年齢的なリカバリー可能性”にも依存します)


資本主義という“仕組み”の正体

この世界は、資本を持つ者が労働者を買い、その差分で利益を得る仕組みです。 「働かずに儲けてる資本家」が、大企業の社長より金持ちなのはそのせいです。

有名な理論に「r > g」があります。 これは、資本収益率(r)の方が経済成長率(g)より高くなりやすい、という法則です。 つまり、働いて稼ぐより、資本を持って運用するほうが、基本的に効率が良い。

この構造がある限り、僕たちも“資本を持つ側”に回らないと、いつまでも搾取されるだけです。 搾取という言葉は強すぎるかもしれませんが、構造上そうなっているのは事実です。

だからこそ、納得できる範囲で、できるだけ早く投資を始めるべきだと僕は思っています。


“全部を知ってから始める”は現実的じゃない

投資の世界には、ありとあらゆる手法があります。 債券、個別株、投資信託、ETF、不動産、仮想通貨、FX、バイナリーオプション…

それぞれに戦略もあります。 個別株だけでも、長期保有、テンバガー狙い、配当重視…無数のスタイルがある。

それを全部理解して、分析して、日々更新される情報を追い続ける? 仕事の合間に、そんなことできますか? 僕には無理でした。

もちろん、情報を調べることはリスクを減らします。 でもその分、時間というリソースを確実に消費します。


僕が完璧主義でも“とりあえず始めた”理由

僕も最初は悩みました。ポートフォリオをどうするか。

でもあるとき、「S&P500に“とりあえず”投資するほうが、悩んで動かないよりリスクが低い」と感じたんです。

最初は3万円でした。 全力じゃなかったけど、始めなかったより100倍マシでした。

実際、1年目も2年目も、自分に合ったスタイルなんて見つからなかった。 でも、3年目にしてようやく“納得できる形”に落ち着いた。

やらなきゃ、わからない。

僕は「機会損失を、やらない後悔に置き換えて納得した」からこそ、踏み出せました。

完璧主義だからこそ、“何もしない”ことのほうが許せなかった。


終わりに:「わかる」より「納得して動ける」こと

僕は投資を始めて、3年以上経ちました。 少額から始め、試行錯誤を重ねて、ようやく今のバランスに落ち着きました。

全部を知ってから始めるのは無理です。 でも、「大きな流れ」と「自分の納得感」があれば、それでいい。

わからなくても、構造だけは見えていた。 そして、“自分なりに納得できた”からこそ、投資を始められた。

この世界が資本主義で動いている以上、 そこに乗るかどうかは、僕らの“選択”にかかっています。

僕は、選びました。わからなくても、乗ると。


次回予告:「投資を始めてよかったこと、つらかったこと」

納得して始めた投資。もちろんいいことばかりじゃありません。 含み損に凹んだこともあるし、やめたくなったことだってある。

それでも「やってよかった」と思えているのは、投資が“お金以上の価値”をくれたから。

次回は、僕が投資を続けるなかで実感した“リアルな変化”を、良い面も悪い面もふくめて話してみようと思います。

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